☆夢色の星たち☆〜white,bonds〜
一つの希望
「大変だ!メルン叔父さん!父ちゃんが!赤いものを口からいっぱい出して、苦しそうなんだ!」


「ティアラ!すぐに支度をして、ついて来なさい!」

ジータの父は、胃潰瘍という、些細な病気だった

しかし、この村には、医者も薬もなく、風邪ですら死を意味する……


「父ちゃん!」


「メルンさん……万が一、わたしに何かあれば、ティアラ同様に、妻とジータをお願いします」


「わかった、わかった。今は、ゆっくり横になっておく事だ」


「父ちゃんは、死なないよね…メルン叔父さん!」


「…大丈夫だジータ…」


それを見ていた、ティアラには、もう、薄々感じとっていた。


「くそぉ!!どうして、この村には、お医者さんがいないんだ!ちくしょう!」

それから、5日が経ち
外は、強い雨が地面を打ち音をたてながら降りしきる……それが、父やジータの涙のように……しばらく、止む事は、なかった
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