VS~Honey~

俺が後ろから抱きしめてるから腕は拘束されて動かせないみたいだけど、ジタバタもがく美紗が小動物のように可愛くて、さらに俺はわざと甘い声を出して顔を寄せた。


「なぁ、カッコイイって言えよ」


くっつけている頬が熱い。困っている美紗が可愛いからそんなことではやめてやらない。


「なぁ……」

「っ~、だぁっ!」


調子に乗っていた俺に、痺れを切らした美紗が頭を大きく振りかぶって肩に顔を乗せている俺に頭突きをかました。

ガツンと美紗の頭が左頬にストレートを喰らわす。


「いってぇ!」

「意地悪晴紀! ざまぁみろー」

「頭突きすんじゃねぇよ! 商売道具に傷ついたらどーしてくれるっ!?」

「うるさいっ。バカ」


真っ赤な顔で美紗は憤慨していた。





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