後悔の後・・
ごめんよ・・
あれから一週間・・

千佳は目覚めなかった・・


俺はできるかぎり傍にいて看病した・・だがどうにかなりそうだった・・

このまま目覚めることがなかったら・・・


千佳の手は冷たい・・千佳・・お前は目覚めたら、どうする?

別れたいというのか?俺を憎んで許さないだろう


許してもらえないだろう・・でも俺は君の傍にいたい・・離れないでほしい・・・





*********


夫と恋人の熱いキスを見た私・・


今、私は・・ここはどこ?


ぼんやりと白い世界・・


初めから愛されないとわかっていた夫を思っていたばかな私・・


あの場面を見る前から、私の心はずたずただった・・


もし彼に会えたら・・


手を離そう・・

淡い期待をしたのは・・あのときのあの思い出があったから・・


シン君・・・



********


千佳の手が微かに動いた・・まさか!


「うっうん・・っ」



千佳が目を覚ました。


「千佳っ!千佳!」


「・・・・」

千佳は俺の顔を見るなり黙っていた・・当然か・・でも目覚めてくれて生きていてくれて嬉しい。

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