ハツコイ
明美さんは龍神くんを抱いて奥の部屋に入っていった
「親父出なくて大丈夫なのかよ」
「おぉそうだな~
そろそろ行くべ」
そう言うと新聞をたたんでリビングを出ていった
「俺らも戻るか
もうすぐ終わるし」
「そうだね」
時計の針は九時半前を指しており、そろそろお開きとなる時間だった
「昂のお母さん見つかった??」
下におりると心配した向日葵が駆けつけて聞いてくる
「うん、リビングにいたよ」
「そっかそっか」
向日葵のお皿にはさっきとは違う種類のケーキが置いてあり、ケーキ一つを平らげてしまうほど、私達は二階に居たのかと心配になった