オレの宝物。それは君の笑顔【完】
2日間、オレは補講をサボった。


香奈ちゃんに、会いたくなかったからだ。


しかし、ずっとサボる訳にもいかず、3日目、補講を終えて教室を出ると香奈ちゃんが待っていた。


「一緒に……帰れる?」


香奈ちゃんの、緊張した面持ち。


オレは悟った。


今からオレはフラれるのだと。


外に出て周りに人がいなくなると、香奈ちゃんは硬い表情で口を開いた。


「柴崎くん、ごめんね、私――」

「言わないで」


オレは叫んだ。


「……オレ、まだ、聞きたくないよ」


香奈ちゃんの気持ちがオレに向いていないことも。


多分この先も向かないであろうことも。


オレにはわかっていた。


だけど、香奈ちゃんから別れの言葉を聞く覚悟は、まだ、ない。


「その先は、まだ、言わないで」


オレは逃げるように走り出していた。

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