イジワルな俺様の秘密ライフ


半べそかいてる私になんて目もくれず、先生は「そうかそうか、怪我だけはしないようにな」なんて男子生徒たちに言って、朗らかに去っていってしまった。


そして怒りで悶々としている間に保健室に到着。


がちゃり。


保健室に投げ込まれ、鍵がかけられた。


「あいたたー……」


もっと丁寧に扱って欲しい。


イライラが増した。


腰を撫でて上半身を起こすと、一番最初に私に声をかけてきたあの男子生徒が目の前に立っていた。


あー、どうやらこのシチュエーション、私を逃げられないように保健室に閉じ込めて、

交代で告白ということっぽい。



いよいよその時が来たかと、私は背筋を伸ばす。


コテンパンに振ってやるんだから!!


睨みを利かせた私に、彼はぶるぶると震えだした。


「そんなにがっつくなよ……

これだからモテないやつは」


ふぅやれやれ、というこの男子、

殴 っ て も い い で す か 。


ここなら怪我しても手当てする薬品揃ってるし。


「まぁ俺が選んだ道だし、頑張れ俺!」


頑張れ、耐えろ私!


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