イジワルな俺様の秘密ライフ


メール着信の音でハッと目を開ける。



「うわぁ……」



ちょっとだけのはずが、うっかりマジ寝してしまったらしく、

窓の外は真っ暗だ。



「いま何時……って、えぇ!?」



まさかの夜10時。



「マジで!?」



慌てて飛び起きる。



海翔はもうご飯食べちゃったよね……



もはや作ることが日課となりつつあることに、ちょっとだけ不満を抱きながら、

でも自分が食べるついでだし、

そう思って作ってたけれど、うっかり寝過ごしてしまった。



だけどお腹すいたから、階下に降りて何か食べよう。



そう思って階段を降り、厨房へ向かうために食堂の前を通りかかると、

そこに海翔がいた。



食堂の中でドッカと椅子に座り、

不機嫌そうな顔をしている。



テーブルの上は、海翔の前には何もなくて、

向かいの席の前に、

ちょこん、っとオムライスらしき黄色いとろとろの塊がある。



「……いい度胸だな」



海翔の眉がぴくっと動いたのがわかった瞬間、

ぐぉぎゅるぅおぉおぅいあいあはすたあ

と私のお腹が鳴った。



タ、タイミング考えて……っ


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