光る道

母たちの言葉

翌朝、目が覚めて、一瞬どこに居るのか分からなかった。




でも横で眠ってる薫を見て、一気に昨日の事を思いだす。





トラウマ、越えられたんだ・・・




「ありがと、薫…」




大好きな寝顔に、そっと触れる…




「んっ…」




残念… 起こしてしまった。



もう少し、見ていたかったのに…




まだ寝呆けまなこの、彼と目が合う。




「おはよっ。」



私が側に居る事に気付き、やっと薫の目も、ハッキリ開いてきた。




「おはよ… 夕希ー…」



そう言って私を引き寄せた。




「できたかな?…」



「えっ? 何が?」



耳元で聞いてくる彼に、意味が分からず、聞き返した。




「子供だよ!」



そう言われて、昨日自分が言った言葉を、思い出した。



「あー… あれね。 できてない、かなー…」



「何で?」



彼が私をジッと見る。





「…できない日、だったから…」




「はぁ? じゃあ昨日のセリフは、何だったんだ?」



薫が上半身を起こして、私を見る。




ヤバイ… 怒った?…



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