光る道
「あのー。相沢さん…」



おずおずと、いずみが声をかけてくる。



「ん? なに?」



「相沢さんの分娩介助、見てもいいですか? 勉強したいんです。」



「いいけど・・・ いずみちゃん、休み一日じゃなかった?」




今、夜中の一時。三交替をしてる私たち。夕方から働いた彼女たちは、今日が休みになる。


でもこれから帰って寝れば、起きるのは昼近くになる。自由になる時間は、わずか半日…。




私なら一分でも早く帰って寝たい。



でも仕事に燃える後輩は、やる気マンマン。




若いって、いいな・・・

私もあんな時期あったっけ…






「痛ーい!!!」



産婦さんの声で我に返る。


「はい、がんばりましょう!もう少しですよ!」




私の思考回路は、一気に仕事モードに入った。   


< 3 / 228 >

この作品をシェア

pagetop