光る道
医師により死亡が確認され、その後、いずみと一緒に由香の体を拭く。




最後にお化粧をすると、少し昔の面影が戻ってきた気がした。








迎えの車が来て、みんなで見送る。




私の遊び相手をしてくれた沙紀ちゃんが、笑顔でこちらに手を振る。



彼女には、まだ母の死が、よく理解できていない。




目が熱くなり、涙が出そうになる。



泣いちゃいけない。これは仕事なんだ。



グッとこらえて、沙紀ちゃんに手を振る。


そしてお母さんや御主人に、礼をした。





車が走りだし、全員で礼をする。




ゆっくり頭を上げると、ちょうど車が曲がるところだった…




行って… しまった…



そう思ったら、涙が止まらなくなった。



私はうずくまり、今まで我慢してた分、堰を切ったように泣いた。




誰が見てようと、もう止められなかった。






「大丈夫ですか? 相沢さん…」




しばらくして、いずみが声をかけてくれた。



その声で、我に返る。




「ごめん… 大丈夫… 仕事戻ろうか…」



そう言って立ち上がった。




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