光る道

決心

迷い続ける私に、決定打が来た。






今日は休みで、午前中に家事を済ませようと掃除機をかけていた。





ピンポーン・・・・




玄関のチャイムが鳴る。




一瞬、奈々さんの顔がよぎり、恐る恐るインターフォンを覗く。




そこに立っていたのは…




薫のマネージャーだった。



「はい…　どうしたんですか？　井上さん…」




「よかった…　いらっしゃったんですね。実はあなたに、お話があるんです。」



「私に？…」




とまどいながら、彼を招き入れた。





「香田くんと一緒じゃなかったんですか？」




薫のツアーはまだ続いていて、またしばらく帰ってこない予定だった。




「えぇ…。　でもちょっと緊急事態がおきまして…　私だけ別行動してます。」




井上さんは、いつにも増して真剣な声で話す。




なに？・・・




いい話じゃないのは、想像がつく・・・・





「これを見て欲しいんです。」