君の名前


「そういうことなら、あるでしょ。だって、幼なじみだし」

昔から姉弟同然で育ってきたんだ。


吉隆はどうか知らないけど、私は他の人とは違うと思っている。


幼なじみだから、だ。


「・・・」


私が、妙に納得していると、結子はなんだか哀れんだような目付きで私を見た。


「それだけ、とか本当に思ってるならっ」
「綾香ー?呼んでるよー」


結子の声は、クラスメイトに遮られた。
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