君の名前


外の音を聞き、誰もいないことを確かめると、私は個室から出た。


たった扉一枚なのに、ましてトイレの中なのに、なぜか解放感があって、ひんやりとした空気が気持ちよかった。









「・・・・酷い顔」

手を洗い、鏡を見ると情けない顔の自分が映った。


何故こんなに気分が沈んでいるのか解らないまま、私は教室に向かおうとトイレから出た。
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