姫系☆プリンス
4*




「気持ち悪い」




久しぶりにちーちゃんの言葉がひどく胸に突き刺さった。




「気持ち悪い?え、きもいの?」




「あんた最近ニヤニヤしすぎ。1日で終わってくれるならまだいいけどこれが数日続くと流石に…ね」




「…ごめんなさい」



でもしょうがないじゃん!

あいつと毎日のように一緒に帰って…ほんとに嬉しいんだから。





「谷本ー」


「うあ…勇二じゃん。どうしたの?」



違うクラスなのにわざわざ来るなんて珍しいな。

普段部活でしか会わないし。



「うあって何だよ!…そうえばお前って進路結局どうなったの?」



「なんだ…進路か。私聖山行くことにした」



「……そっか」



「…ほら、あそこ水泳強いでしょ?……せっかく誘ってくれたのにごめん…」



「そんなん仕方ないし全然いいって!…でも少し寂しいかも」



「え?」



どういうこと…?



「なんでもない!じゃあまた後で。ちゃんと部活来いよ!」



部活さぼらずに行ってるし。



なんでもないって…



なんでもなくないだろ。


< 41 / 76 >

この作品をシェア

pagetop