姫系☆プリンス




「先輩……」



「ちょ、苦しいし」



ぎゅーっと強く抱きしめられる。



「初めて名前で呼んでくれた」


「もーいちいち言わないでよ…」



ついつい…
呼ぶつもりはなかったんだけど…ね?



「岡田…離して」


「名前で呼んでくれなきゃ嫌です」


「何それっ」


呼んでって言われると呼びずらいんだよな。


そういうもんだよね?…え?






「もおー…離してー」


「嫌です」





もう何分このままなのだろうか。



結局名前で呼ばないとだめみたいで…



「おかだぁ、」



「そんな可愛い声出しても無駄です。ってか逆に離したくなくなるし」



くそう…こっちも段々意地張って絶対名前呼ばないぞって気になってきた。




「はぁ…仕方ないですね…結亜、名前で呼びなさい」


「……へ?あ…か、翔っ!」



「よくできました」





岡田は私から体を離して頭を撫でてくれた。



てゆうか岡田に名前で呼ばれてしまった…


命令口調だったのが気になるけど…



「えへへ…」



「気味悪いですよ、どうしたんですか?」



「岡田が名前で呼んでくれたのが嬉しくて」



私がそう笑っていうと岡田は顔を赤らめて



「変なところで素直なんですね」



と言いながら顔を逸らした。




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