Milky Way
「ママは今頃パパのところに会いに行ってるかな…？」

言葉にしてみて少し泣きそうになる。

「きっと会いに行ってると思うよ。」

「シン…」

「琴のお母さんはお父さんのこと大好きだったんでしょ？絶対傍に行ってると思うよ。」

「うん…パパも気付いたらいいのに…」


今、パパを支えているものは何だろう。

ママとの思い出なのかな。

それってあまりにも辛いよ。

私はシンの思い出だけでは耐えられなくて、本人を探して逢えた。

だけどパパはもうママに逢えない。

だからこそ今日だけは…夢の中でもいいから、パパがママに逢えるように私は祈るよ。


「私ね、琴座が名前の由来ってママに聞いてから私にもママ達と同じように彦星様が来るってバカみたいに信じてたんだよ。」

「…うん。」


冗談半分で言った言葉。

返ってきた返事の後の静けさに私は発した言葉を後悔した。

（私のバカ。また傷つけちゃったよね…）


「あ！でも小さい時の話だからもう全然そんな風に思うこともないんだけどねっ！えへへ♪」


シンの顔も見れずに私はごまかすように明るく言う。


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