Milky Way

ひまわりの花

あの日あの後シンの家へと行った。

あんなに遅い時間にやってきて初対面で、しかもずぶ濡れで見るからに不審な私をシンのお父さんとお母さんは優しく迎え入れてくれたの。


温かいご飯にお風呂。


嬉しくてまた涙が出てきた。

こんな風に優しくされたのっていつだったかな。

遠い昔に確かにあったの。

私の大切な思い出。


その日は泊めてもらったりもした。

シンのベッドに二人で入って手を繋いで眠った。

良い歳の女の子が手を繋いで…なんてあんまりあることじゃないけれど、彼女のぬくもりは途轍もなく安心出来たの。


シンは何も聞いては来なかった。

何となく察しは付いていたのかな。



数分経つと隣から寝息が聞こえてきた。

すっかり眠っているシン。

私も瞼を閉じたら、そのまま夢の中へ誘われていった。



そして朝一番にシンに家の前まで送ってもらった。

『あたしも行こうか？』って心配そうなシンを制して一人中へと入って彼女と別れた。

パパがちゃんと私の帰りを待っていてくれたから『私はまだここに居ていいんだ』と思えたの。