Milky Way
シンはひとつのひまわりの花を取って…

私の目の前まで来た。

右耳の上にシンの手と何かの感触。


「うん、かわいい」


彼女の体が離れると目の前にはシンの満面の笑み。

取ってきたひまわりの花を私の耳に掛けたんだと理解した。


「…あ、ありがとう//」


照れながら微笑んだ。


「琴にね、どうしても見せたかったの。琴がどういう境遇に居て、何を苦しんでるか分からないけど、あたしはいつもいるからね。」


瞼が熱くなって泣きそうになったけど、泣くのは好きじゃない。

シンの優しさに笑顔で答えたいって思った。


「うん!シン、ありがとう!」


私の言葉にシンも大きな笑顔でいてくれた。



「じゃあ帰ろっか♪」

「うん!」


少し先を行くシンに私はひまわりの花を付けたまま小走りで駆け寄った。
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