視線の権利

んー。


オーナーとアキノは

チャキチャキと服をチョイスしハンガーラックにかけていく。


弾かれた服を私は

モタモタと

でもできるだけ丁寧に段ボール箱に戻す。

「結構イイ色じゃない」

アキノは指示より前に部屋の奥から等身大ミラーの車輪くるくるさせてハンガーラックの横に置く。

横目でチラリと見るとオーナーはアキノに色々なワンピを当てては選び直している。


どれも似合うなあ。


可愛い子って何でも似合うなあ。


かろうじて眉だけはオーナーにパウダーとペンシルで描いてもらった私、



ため息。



「ちょっとケイナ!」


「あ! アキノ。ごめんまだ……」


「それ、後は私やるからコッチきな!」





は?
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