[妖短]空の境界線を越えて
月曜、早朝。
今年の夏の暑さを予感させるような青い空の下で、黙々と走りこむ。

一般の生徒がぱらぱら登校し始める頃、ようやく、朝練が終わる。


最後の一本を猛ダッシュで駆け抜けて、
片付ける直前の走り高跳びの所に駆け付ける。

「すいません!
1回だけ!」

先輩は目を丸くしていたけれど、かまわず、
「1回だけで良いんです。
跳ばさせて下さい。
お願いします!」

頭を深々と下げる。


先輩は息を吐いて、
「片付け手伝うよな?」
そう言った。


「はい!!」
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