あめとてるてる坊主

 髪飾りを眺める2人から離れて、私はそのてるてる坊主のもとへ行く。

 やっぱり一緒だ。

 彼のカバンにぶら下がっていたてるてる坊主だ。

 布切れでできたそれは、全部柄が違うようだった。

 同じようで同じじゃない。

 けれど、同じものだ。

 目があったのだから、よく覚えている。

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