４７

酒豪の亜矢夏様は、全然足りない！と憤慨し

「生ちょーだい！！」

店員に向かって吠えていた




「結婚しちゃえばいいのに、亜沙美」



のほほん奈々ちゃんは幸せな家庭に侵されているらしい



「ヤめときな結婚なんて！」



亜矢夏は運ばれてきたジョッキを店員の手から奪いゴクゴクと呑んだ



亜矢夏様の気迫に逆らえる者は誰もおらず、ごめんなさいねと早紀が代わりに頭を下げていた




「結婚なんてするもんじゃないよ！１人が楽だって」



さすが！結婚経験者は語るよ



「あたしは結婚出来るんならしたいなあ」



ちょっと想像したのか、早紀は羨ましそうに言った



「好きな人とずっと一緒に居れるんだよ。自分の元に帰ってくる訳だし」


「自分の元に帰って来て欲しいなら、帰って来る人と付き合いなよ」



ズケズケと言う亜矢夏に早紀はムッとしたのか



「だってしょうがないじゃない、彼以外考えられないんだもん」


「なら早く別れさせなさいよ」


「それが出来るんなら、とっくに離婚してるわよ」



唸りながら半分程あったビールを呑み干した