本屋の花子〜恋をしたら読む本〜

電話を切ってから数秒と言う速さで花子の携帯着信音「うるさいな奴ら」のオープニングテーマソング「ランのラブソング」がMAXな音量で流れました。




慌ててる花子


凄く焦っててる花子



Sマートからだよ。



お願いいたしますよ花子をそっとしておいて下さいな。


「はい」



「Sマートの松本です」



「何ですか?」



「泣いてるのか酔ってるのか解りませんが本間にすんません!」



「何がですかうぃっうぷ」


花子二日酔いならず今まさに酔ってます。


でバレています



あかん

花子どないしたらいいのやろ?


気まずいです










「泣いてるけど、何か?スンマセンってなんやろか?」


花子素直やありません

こんな時どんな態度をとっていいか解りませんよ。


「あっ・・」



戸惑う松本店長さん。



「・・・」


それ以上の言葉が見当たらない花子。


沈黙を破ったのは、まっさんのデカいくしゃみ



「ぶぁっくっっしょぉおん!!」



沈黙はまっさんがくしゃみをする前の助走みたいな時間でしたよ。



「耳が痛いんですけど」



花子は何故か笑ってしまいました。



「小池さん。ほんまに、酔ってたとは言えご迷惑かけました。なので明日は普通に出勤して下さいね」


なんだまっさんよ。

夕べの事件をウヤムヤにする気かい?

って。


ウヤムヤがいいのか悪いのか?


もはや花子には知るすべもありませんが



まっさんよ


笑って誤魔化すんじゃないよ






何故か期待薄い感じが淋しいと思ってしまった花子はどうなんやろ?


ますます解らんよ。


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