本屋の花子〜恋をしたら読む本〜
「ちゃうねん。あのアホ店長が今度の七夕祭りのイベントで浴衣着ろ言いよんねんもん」



「華やかでいいやないの?」



「そやけど浴衣キツいやん!奴は着たことないから笑っておれんねや」



「花ちゃん。細いし背が高いから似合いそうやで。しかしなぁお胸にバスタオル沢山入れんとね。アハハ」



呉服屋のおっさんよ、嬉しそうに花子の胸見ないでよね。


そんなやり取りを奥で聞いていた呉服屋婦人。

2つほど、花火柄の反物を持って出て来ましたよ。

1つは紺地に白い花火柄がまんべんなく書かれた反物。


もう1つは、きなりに桜色の裾と袖の一部に書かれた花火柄。


花子一目で、きなりの反物を選びましたよ。素敵!


しかし、安月給な花子にはドチラも手の届く代物ではございません。


悩んだ挙げ句に、既製の浴衣のコーナーを物色。


見つけましたよ素敵な浴衣。





花子の持っている、お気に入りの薄い水色の蜻蛉の絵柄の帯に合うと確信しました。


さぁ決まりました。



花子の艶やかな浴衣姿御披露目しなきゃだわ。


ダーリンに見せたいなぁ。



花子は呉服屋婦人に色々と伺いましたよ。


下着は基本的には身に着けない。

しかし、そんな訳も行かず浴衣下を買いました。

浴衣ってややこしいです。

本日まる1日休日な花子、早速浴衣の着付けに挑戦しましたぁ。



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