愛は要らない【番外編】

その手で抱きしめる光



涙を流して懇願する綾野が可哀想で、結局翌日も何も言えなかった遥

日頃、普通に過ごしている綾野だが、気にしていないはずがなかったのだ


「・・・・・・・・・・・・・・・お祖父さん、僕はどうすればいいんだろう?」

「流産したことを過去の出来事だと思える程、綾野さんは大人ではない。無理もないだろう」


祖父・丈之助は、孫の遥を前に、ゆっくり息を吐き出す


「だが、女性だからな。子どもを望む気持ちもあるだろう」


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