愛は要らない【番外編】


何事もなかったように、青年はその場から去ろうとする


「待って!!!」


去ろうとする青年の服を、遥野が逃さないようにがっしり掴む


「な、なんだよ?」

「な・・・、何してくれんのよ───!!!」


ビンタの音は、先程の叫び声よりも響いた


「・・・・・・・・・・・・・・・」

「初めてだったのに──!!!」


叩かれた頬に触れて、青年は泣き出す遥野を見つめる


「こんなファーストキスいや────!!!」


< 90 / 103 >

この作品をシェア

pagetop