愛は要らない【番外編】
何事もなかったように、青年はその場から去ろうとする
「待って!!!」
去ろうとする青年の服を、遥野が逃さないようにがっしり掴む
「な、なんだよ?」
「な・・・、何してくれんのよ───!!!」
ビンタの音は、先程の叫び声よりも響いた
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「初めてだったのに──!!!」
叩かれた頬に触れて、青年は泣き出す遥野を見つめる
「こんなファーストキスいや────!!!」