It loves indefinitely.
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『桜井、病気のこと…優姫に話さなかったんやな』
「…おん、」
優姫ちゃんの病室から出て、いつものロッカールームに向かう途中、謙司がぽつりと呟いた。
だって、優姫ちゃんのあんな不安そうな顔見たら、何も言えへんよ。
泣きそうな顔しとった。
だからとっさに、…嘘をついた。
『優姫が嘘つかれて喜ぶとでも思ったん?』
謙司の言葉にこんなにずきんと胸が痛んだのは、高校生以来や。
謙司は眉間にしわ寄せて、さらに俺につめよってくる。
『桜井、優姫にはいつかほんまの事言わなあかんねんで?』
「分かっとる、せやけど、もう少しだけでも笑顔で居てほしいねん。少しでも笑顔で…」