Slow Magic ―俺を変えてくれた人―




「星、出ねぇかな」



俺は真っ暗な夜空を見上げた。




もしも俺が美亜に好きだと告白するなら、絶対に星がたくさん出ている日がいい。




だって、美亜の父ちゃんに見て欲しいから。




美亜の大好きな父ちゃんに。



見守ってて欲しいから。






今日は星がひとつも出ていない。



だから、言わない。



弱虫な俺。


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