狼さんの好きな人

「別にしなくていいよ。」


「い･や･だ!!あんな臭いの中で着替えるなんて…。考えただけでも恐ろしい…。」


「お前、潔癖すぎると枢に嫌われるぞ？」


「私、潔癖じゃないし!!皆がおかしいだけだよ!!どうして、あんな部室で着替えたりできるわけ？」


「男ってそんなもんだって。綺麗好きな男ってｷﾓｲだろ。」


「いやいやいや…、掃除してくれるなら大歓迎!!ｷﾓくない、ｷﾓくない。口だけのﾔﾂはﾑｶつくけど。お兄ちゃんも、ある程度自分で掃除できないと彼女できないよ？」


「俺、彼女なんていらない。」


「??どうしてよ？」


「だって、こんなに可愛いひよりがそばにいるから。他の女なんてどうでもいいよ。」


お兄ちゃんは、そう言うとｷﾞｭｯと私を抱き締めた。


「お兄ちゃん、ﾓﾃないだけでしょ…」


「ひより…。なかなかｲﾀｲ所を突くな。俺、番長なんかしてるからﾓﾃないんだろうなぁ…。」


顔は、ｶｯｺｲｲ方だと思うんだけどなぁ…。


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