風のおとしもの。
「とにかく、小鳥遊と話せ。お前がダメでもあいつがなんとかしてくれんだろ」
「無責任なこと言うなよ!」
「……軽率な行動を取ったお前には重大な責任がある」
「うっ………」
「ほら、帰るぞ」
「ちょ、まだ話は終わってない!」
「だから、帰り道で聞いてやるから。行くぞ」
「鷹文のあほー!」
「どっちがだよ」
そんな佳代を余所に、すたすたと出口まで歩き出す。
久々の高架下はじめじめした熱気を纏っていたが、陽が入らない分涼しかった。
それにすげぇ懐かしくて、小さい頃の思い出がいくつも蘇る。
その思い出のどれにもこいつがいて、なんか笑えた。