星に願いを彼に愛を





「なぁ雅、これからどうすんだ?俺は帰るけど…雅も帰っちゃうんだよ、な。」


「当たり前でしょ?あなたとあたしは違うんだから」


「どうせ僕は化け狐さ…」



狐が悲しそうな目をして雅を見ている。そんな目をしてるんだったら言えば良いのに…“好きだ”って




心が泣いてるよ?
騒いでる、叫んでるよ


《雅とずっと一緒にいたい》


《けれど僕は化け狐だから…》




同じことの繰り返し



けど…ちょっと違くなったみたいだ




《黒鬼を殺してしまおうか》



黒鬼とは僕のことかな?



髪の毛が黒だし…身に付けてるものも黒だからね




「…はぁ」


雅がため息をついた



狐の心の声が聞こえたのかな?



なら…わかってくれるよね






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