YOKOHAMA★BOYS

【番外編】相良龍一の憧れた男

俺が横浜総合高等学校に入学するきっかけになったのは、一人の男と出会ったからだ。


俺がまだ中3だった頃、横浜では【横浜-DEEP-】っつうギャングが好き放題やっていた。


そりゃ最悪の集団だよ。


人数は40人位なのだが、毎日のように暴走族や他のギャングにケンカを売り、暴れまわっていた。


もちろん一般の人達にも犠牲者は出てきていた。


死人も出る位の事だったが、あまりの凶暴さに警察もうかつに手を出せなかったのだ。


中3の俺達も【横浜-DEEP-】の噂は耳に入ってきていた。


なぜなら【横浜-DEEP-】の中に、俺達と同じ中3の奴が一人居たからだ。


高校中退した奴、高校卒業してプラプラしてる奴、少年院から出てきた奴、色んな危ねぇ奴等が集まってる中に、たった一人だけ中3で入った男。


かなりイカレた奴らしい。


ある日、俺の中学の奴がそいつに殺られてしまった。


プラスドライバーで腹を刺され、重傷だった。


ゲーセンで仲間と遊んでた所に、言い掛かりをつけてきてケンカになったらしい。


そして刺された。


俺は仇を打ちに行こうとしたが、なんせ相手は【横浜-DEEP-】の奴だ。


相手が悪い。


< 78 / 319 >

この作品をシェア

pagetop