地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
イライラでキーボードを打ってるため、間違うことが多い。



「………〜〜〜〜〜!!」


消しては打ち直す―…。

これの繰り返しだ。



「本当〜にっ、ありえない!!」



タオルでぼやける視界をなんとか拭い取り、続ける。



一旦打つのをやめて、鞄に付けてある閻魔大王のぬいぐるみを握りしめた。



「……閻魔大王……大悪魔……ぬらりひょん……エロ怪獣……ドスケベ……腹黒……」


ポタッ…と雫がぬいぐるみの上に落ちる。



「……俺様バカ殿様……エロジジイ……変態星人……変態星に帰れ……」


「………そんなに俺の代名詞あんだ?」


ビクッと肩が動いた。



足音が、ゆっくりと近づいてくる。



ガタッと椅子から立ち上がり、後ろを振り返らずに隣にある準備室に逃げ込んだ。
< 413 / 655 >

この作品をシェア

pagetop