地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
しばらくして……


「来週の日曜…どこ行きたい?」

「へっ?」


髪遊びをやめて、いきなり問い掛けられた。



来週の日曜日……?

えっと…確か10月21日だよね?


「21日がどうかしたの?」

「・・・・・。」


問い返したら、一瞬目を見開いてため息を零される。



「まぁ…いいや。どっか行きたい場所あるか?」

「う〜ん……特には………陸と一緒なら別にどこにも行かなくてもいいよ?…それに仕事忙しいでしょ」


ニコッと微笑みかけて、ギューっと抱き着いた。



「あったかい………やっぱ陸って人間カイロだよね」


どんな暖房機具より、陸に抱きしめられた方が何倍も暖かいし…安心する。



隙間がないようにぴったりと抱き着いて、胸に顔をうずめた。
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