地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
*最終章*

†衝撃の再会

一瞬…何を言われたのか、わからなかった。





『Shut your month!
A blooming fool ma'am…!!』



ゆっくりと、先程聞こえた英語を日本語訳してみる。




『黙れ!このバカお嬢様!!』だ。




その言葉を言った相手を探す。



キョロキョロと会場内を見渡すと、




あの楠家に仕えてる同い年のメイドが俺の親父から借りたのか…




右手にマイクを持っていた。




彼女は



濃いブラウン色のボブスタイル。

半袖の使用人服から覗く腕は華奢ではあるが、小麦色で健康的。

縁ありの眼鏡をかけている。



会見直前に、コーヒーを出してくれた女の子。




「あの子が言ったのか………?」



楠を睨み付けていた目を彼女に移す。
< 582 / 655 >

この作品をシェア

pagetop