地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
息が上がる。

久々に本気で走った。




「……陸に汚い手で触らないで」



上がった呼吸を整え、後ろにいる陸を庇うように両手を広げる。


あたしが着ている使用人用の服が…生暖かいもので湿ってきている。

でも気にしない。




「………アンタ、わたくしに何をしたの………」

「………縛魔術。体が動かないでしょう?」

「縛魔術?」

「……“マジック”のひとつですよ」




さすがに“陰陽師”とは言えないもん。

“マジック”と言って置かなきゃ……。




お嬢様の目は、まだ血眼だ。




止めるなら―――…


やるしかない。










「じいちゃん達居ないの!?」



会場中に響くくらいに大きな声で叫んだ。
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