小野先生とアタシ
「はい…。
とりあえず…荷物を届けるための…
住所を貸してもらえないでしょうか…」
さっきのチャラ男より先生のほうがずっといいもの。
でも無理だろうな…。
「何バカなこと言ってるんだ?
そんなことできるわけないだろう?」
ほら、やっぱり。
そして先生はアタシを放って行こうとする。
思わずその先生の後姿に向かって言う。
「じゃどうしてさっきアタシの邪魔したんですか!
せっかく新しい住所を手に入れることができそうだったのに!」