この世界で二度きみを殺す
七.最後の殺人
鳥の鳴き声を遠くに聞きつつ、朦朧とした意識の中を漂っている。


体が鉛のように重く、力が入らない。





ここはどこなのか。




一体僕は、何をしてるのか。




というか、僕は生きているのか。





頭の中にクエスチョンマークが増えるのに比例して、体の動かし方を思い出す。


震える右手にほんの少し力を入れると、薬指がぴくりと動く。


すると、遠くに聞こえたざわめきも、次第に身近に感じられるようになってきた。


いつからか、ぎし、ぎし、と、時々何かが軋む音が、足元の方に聞こえてるのにも気づく。



誰か、そこにいるのだろうか。



その音の正体を確かめるため、僕はそっと瞼をひらいた。





ちさとだった。
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