氷の上のプリンセス

記憶



タクシーに乗って病院に行った私は、
右足首の靭帯断裂の診断を受け、ギプスで固定されてしまった。


久しぶりの松葉杖生活。


昔の事故以来。


部活は、しばらくお休みをいただいたせいか、寝不足気味だった割に勉強に集中することができ、定期テストも期末テストも首位をキープできた。



過保護なお父さんとお母さんは、寮にまで来て、この際夏休み終わるまで学校を休んで実家に帰って療養しなさい!なんて言ってたけど、なんとか説得できた。

だいぶ時間はかかったけど…。


隣の部屋の人、夜中まで話してたからうるさくなかったかなぁ…。


両親がこんなに言うのは、
昔の事故のことがあるから。


だから、過剰になるのはしょうがないかもしれない。


この最悪な梅雨時期を乗り切れたのは毎日の両親からの電話のおかげだった。


でも、それ以上に私を支えたのは、別にある。




それは……。






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