ロデオ・カルテット─シールドロック─鳥籠編
「兎に角、出る方法がないのだから、それも一理あるだろう」
リンメイを余所に楽しげに笑うブギルの服をアリトは掴む。
「本当にないのかしら」
「無い、まったく思い付かない」
「うそつき」
アリトは服を掴んだまま、ブギルに冷えた目線をくれていた。
「なんでそう思うんだ」
「考えてみたら貴方がそう言う態度の時は、必ず、何か策がある証拠よね。
言いなさい、でないと胴体吹き飛ばすから」
言葉とは裏腹に、アリトはふてくされた顔をする。
ブギルが諦めた微笑を浮かべれば、アリトの機嫌は更に悪化した。
「私の動揺を見るのが楽しかったのよね」
段々と張り付いた笑みに変わり、ブギルに詰め寄る。
「そう、怒らなくても良いだろう」
「もう一度聞くわ。
逃げる手段を得た上で貴方は此処に来たのでしょう」
「ああ、そうだと良かったんだけれど」
「ただで教えないみたいな言いぐさね」
惚けるブギルに、怒りを抑えきれずにアリトは言い放つ。
「当然だろう、今回はアリトが悪い」
見返されてアリトは息を詰まらせた。
「そうだろ」
「悪かったわね、時間が無いわ……意地悪しないで教えなさいよ」
リンメイを余所に楽しげに笑うブギルの服をアリトは掴む。
「本当にないのかしら」
「無い、まったく思い付かない」
「うそつき」
アリトは服を掴んだまま、ブギルに冷えた目線をくれていた。
「なんでそう思うんだ」
「考えてみたら貴方がそう言う態度の時は、必ず、何か策がある証拠よね。
言いなさい、でないと胴体吹き飛ばすから」
言葉とは裏腹に、アリトはふてくされた顔をする。
ブギルが諦めた微笑を浮かべれば、アリトの機嫌は更に悪化した。
「私の動揺を見るのが楽しかったのよね」
段々と張り付いた笑みに変わり、ブギルに詰め寄る。
「そう、怒らなくても良いだろう」
「もう一度聞くわ。
逃げる手段を得た上で貴方は此処に来たのでしょう」
「ああ、そうだと良かったんだけれど」
「ただで教えないみたいな言いぐさね」
惚けるブギルに、怒りを抑えきれずにアリトは言い放つ。
「当然だろう、今回はアリトが悪い」
見返されてアリトは息を詰まらせた。
「そうだろ」
「悪かったわね、時間が無いわ……意地悪しないで教えなさいよ」