私に恋を教えてくれてありがとう【下】
華子の日記 後半
16 ことば
そら……あなたはどこまで読んだかしら。
何を感じたかしら……。
私の過ちをどう受け止めるかしら。
次会いに行った時は、非難の眼差しで私を見るかしら。
凍てつく風が私を刺すのは、遠い日のあの子の悲しみを訴えているからかしら。
そらが全てを理解したらこの風は和らぐの?
いいえ。
きっと、私が償わなければ……
背を向けるのはもう終わり。
私は全てを曝け出すわ。
アナタを忘れてはいないもの
ひと時も……
“和葉”