私に恋を教えてくれてありがとう【下】
「お疲れさまでしたー」
ペコリペコリと別館の更衣室の階段を下り
華子は掌にはーっと暖かい息を吹きかけながら
帰りを急いだ。
今日はいつも一緒に駅まで帰っている花岡先輩が休みで
華子一人での帰りとなった。
そうなると、幸せいっぱいの女だ。
ちょっと音楽でも聞きながら、彼との今後を妄想なんてしながら
道中を楽しむのだ。
勿論ルートはいつもの裏道。
人通りも少なく、歌を口ずさむのにうってつけ。