茜海
プロローグ
近づいて、遠退いて。


その繰り返しはまるで永遠で。


いっそのこと、僕を引き連り込んで消してしまえばいい。


いっそのこと、僕を撥ね付けてボロボロにしてしまえばいい。


永遠と一定の動きを続ける波に、何度そう思っただろう。


だけど僕は…海が好きだ。

夕日で茜色に染まった海が大好きだ。







まるで、無償の愛の様な暖かさが感じられたから…。




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