ほっとちょこれーと *【完】

藍田先生なら相談してもいいかな。


じぃ…………


ぱっと目があう。



「なーんだよ心結、そんな熱い視線で俺様を見て」


「……先生?」



言い方がいちいちやらしいな。





「相談……ってゆうか話しがあるんですけど」


「なんだなんだァナニの話か?ここじゃなんだから場所移そうか」




そう言ってあたしの手を引いた……教師らしからぬ軽率さ。

さすが不良教師



連れ込まれたのは進路指導室





「話聞いてもらうだけだよ。変なことしたら教育委員会に言いつけてやる」



軽蔑の眼差し


だって鍵かけるんだもん。




「バカ野郎。未成年に手え出すほど欲求不満じゃねーよ」



ドサッとイスに座る先生

「……で?」

「実は……」




あたしは胸のうちを全部話した。




「へぇ つまりポチはお前一筋じゃあなかったのか」


「はい」


「若いね~ポチも」

「……はい」



「んなことでしょげてたら恋なんてできねーぞ」


「……。」




確かに



「過去なんていいじゃねーか。今 愛されてんだからよ」




藍田先生はそう言ってあたしの頭を撫でてくれた。



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