ほっとちょこれーと *【完】


「………はぁ」

「幸せ逃げるよ」



「………。」

「黙んないでよ。暗いなァ」


「だってさぁ」



灯璃があたしの頭を小突く。



「何があったか知らないけどいーじゃん。結城君と無事にハジメテを遂げたんだから」

「……よくない」



全然よくない。





1日たって唯姉への怒りが少しおさまって

冷静になって考えてみるとやっぱりおかしい。



「カムバック 平凡な毎日」

「黙りんしゃい」




おかしい

あたしが知ってる唯姉は、曲がったことが嫌いで優しくてキラキラしてる

憧れの人


那岐と付き合ってたって聞いて

でも那岐は唯姉に愛されてなかったなんて言ってるし


お互い好きだったならこんなこと思わなかった。


この違和感はなんだろう………


「モヤモヤする」

「もう、知らない」

「構って 灯璃」

「八嶋はもう知らないからな!!」



ついに見捨てられた




「ひどいよー」


「颯斗君 なんとかしてよこの子」

「ん?」

「桐谷さんモヤモヤ大魔神になってる」


灯璃

面倒だからって颯斗にあたしを押しつけないで



「結城と喧嘩?」

「ちがぁーう」

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