フレテ




前橋は何もいわずにマンションの階段をのぼろうとしていた





「ま、前橋!!」




「…なに?」





これで別れたらダメな気がした


本当に最後になってしまうような気がしたから




「な…なんか…無神経でごめん」




「…別にいいけど」





「今度から気をつけるんで…また帰りたいです」





「…じきにちゃんと話すし…気つかわないで…そうですね」





そうゆうと前橋はまた階段をのぼろうとする






「…バイバイッまた…明日ッ!!」




俺は反射的に大声で叫んでいた


前橋は一瞬驚いた顔をして


多分、隣人に迷惑になるという意味で


口元に人差し指をたてて



「また明日」と手を振った





やばいな、俺

かなり乙女モードじゃん…



< 51 / 176 >

この作品をシェア

pagetop