生徒会の秘蜜〜ケモノ達の誘惑〜
Ⅰ.黒狼とにぎやかな生徒会室

黒い狼と兎の出会い:來美side


「……ぅん〜」

あたしは眩しい光で目を覚ました。




……ここ、どこだったかな?




辺りを見回すために体を起こそうとして、あたしは初めて自分の状況に気付いた。




自分の手のひら、指に絡められた誰かの綺麗な指。

目の前には、綺麗な男の子の顔。

真っ黒な髪の毛が、白い肌で際立っていて、とても綺麗で……だけどちゃんと男なんだなぁって分かる顔をしている。




――――って……

「えっ///?!」

なっ、なんであたしこの人と、手繋いで寝てるの?!

「うるさいよ」

「……えっ?」

寝ていると思っていた男の子の、綺麗な形の唇が動く。

「えっ、起きて……??」

「違う。ぼくは小さな音でも目が覚める。それだけだよ」

男の子は上半身を起こすと、なぜかあたしの顔をジッと見てきた。




なんかっ、恥ずかしいっ///




でも、やっぱり顔綺麗だなぁ。

切れ長な目とか……柔らかそうな黒髪とか。




――――………

「何してるの?」

「えっ?」

「……ぼくの髪に、何かついてる?」

「あっ、違くてっ///。これはその……」

「……?」

あたしは無意識に彼の髪の毛に手を伸ばしていたみたい。

なんていったらいいかな?

"あなたの髪が柔らかそうだったから"なんて言ったら変態みたいだけど……。

ほんとにそう思ったんだよなぁ……。

「髪がすごくやわらかそうで、その……」

なっ、なんであたしの顔そんなにジッと見てるのっ?

「っ、無意識に触っちゃったみたいです///」

「……無防備すぎ」

「えっ?」




――――ドサッ

目の前にはさっきと変わらず、男の子の綺麗な顔。

その後ろに見えるのは、雲のない蒼い空。

背中に感じるのは、

……屋上のコンクリートの感触。




――――あたし、押し倒されてる?!






< 14 / 82 >

この作品をシェア

pagetop