君が嫌いな君が好き
その日のランチ。
あたしは瀬良ちゃんたちと一緒に食べた。


「稚葉弥はいいですわよね!
あの智さまと幼なじみなんて」


いきなり依知胡が言いだした。

・・・正直言って。

今まで“智と幼なじみなんてうらやましい”って何度も言われてきた。

でも、あたしにとっては―――――・・・

あたしにとっては、“智と幼なじみで良かった”なんて思った事・・・

あったっけなぁ・・・。


「智さまも稚葉弥に興味示してるみたいですしね」


世波ちゃんまで・・・。



「いえ、智さまはわたしが頂くのですわ!
依知胡、世波!もちろん稚葉弥も!
私があなたたちより劣っているわけありませんわ!
あきらめなさい!
おーっほっほっほ!!!」



・・・瀬良ちゃんって、テンション高いんだねぇ。(笑)

その上ナルシスト・・・。




「でもあたしは・・・
智のこと好きなわけじゃないし」




「「「え???」」」




・・・え?

だって本音がそれ・・・



「しっ信じられない!
じゃあ付き合ってるって言うのは・・・?」




・・・あ!

しまった・・・・・!!
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