【短編 幸福論】
私は部屋のドアを開け、少し傾斜のきつい階段を降り、リビングにいる父親に挨拶をした。

「おはよう。」

普段と変わり無い挨拶。

父親は朝食を食べていた。

いつもと同じ。

リビングの入り口正面にあるテーブル。

左奥の椅子。

テーブルの上にはコーヒーと焼かれた食パン。目玉焼き。

昨日となんら変わりがない。

父親は私に目をやるといつものように声をかけてきた。

「おはよう。」
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