Anniversary.

君と、秘めごと。

でも…… おかしいって分かっていながらも。 いっくんの近くにいることで、あたしの心が安心してしまう。


いっくんの言葉もそうだ。

どこか、乱暴っぽい言い方だけど、あたしの事を考えてくれる言葉で。 あたしを正しい道に運んでくれる。



「ねえー」


「ん、どうした?」


「ギューって、あたしがしたら怒る?」


部屋でリカちゃんに話したことを思い出した。


リカちゃんは“やってみたら?” って、言ってくれたけど。

…… いっくんはどう?


「ウザイ…… よね?」


「…… 当たり前だろ。 まおは力強くやるんだからっ」


なんだか直接的に言われると、やっぱり傷付く。


そりゃ、ギューって抱き付くんだから力強くなってもしょうがない。




「…… 帰る」


邪魔って言われたわけじゃ無いけど…… なんだか、もういっくんの近くにいずらい。


「帰るのか? じゃあ、送ってく」





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